2021-03

冴え!

【53】いっしょうをらくな道をいくか、でこぼこの道をいくかはただくばられる魔の紙にかかっているのだ(いも太といぼ)

©️水木プロダクション 「くばられる魔の紙」とは、試験用紙のこと。  いも太は赤ん坊のときから額にいぼがあり、両親が取ろうとしても、泣き叫んで抵抗した。いも太が愛情を込めて育てたおかげで、いぼは成長し、あるとき、...
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【52】はじめてだって、死はだれにだってはじめてだろう(死神)

©️水木プロダクション  当たり前のことなのに、だれもが意識しないこと。 「たたり」という短編は、たたりのある家が建っているため、土地が売れないと嘆くブローカー風の男に、サングラスをかけた初老のヤクザが、『土地が...
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【51】一番病、あるいはエリート病、あるいは征服病といってもいいかもしれません」(カンオケ屋の弟子・幸吉)

©️水木プロダクション  さて、Wikipediaでも独立した短編として紹介され、『水木しげる漫画大全集』第70巻、「水木氏のメルヘン」(全)の表紙にも取り上げられている「一番病」の登場です。 『江戸一番のカンオ...
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【50】だけど、文化があまり河童を幸福にしないことがわかったので、河童は自然に帰ったのだ(河童のかん平)

©️水木プロダクション  文化は人間を幸せにするために発展する。  ある程度までは、そうだろう。だが、適度な発展を超えてしまうと、文化も文明も、得てして本来の目的を見失ってしまう。 『河童の三平』は、河童に...
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【49】決戦を前にして理屈が多すぎやしないか(ニセ鬼太郎)

©️水木プロダクション  初期の鬼太郎の長編「鬼太郎夜話」には、貸本漫画版と、『ガロ』版の2バージョンがある。 『ガロ』版では鬼太郎の誕生秘話から詳しく描かれるが、貸本漫画版は、ねずみ男が吸血木のタネをフランク永...
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